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稲造米と栄養雑穀の種類

 

白米

 玄米の外側をすべて削り、「胚乳」と呼ばれるでんぷん質のみにしたお米。

 柔らかでお米本来の甘みを感じる食べ方です。

 エネルギーやたんぱく質は他の米と変わりませんが、食物繊維・ビタミン・ミネラルの栄養価は失われています。

 

玄米

 玄米とはお米が精米される前の、モミから脱穀した状態のお米です。お米のもつ栄養(食物繊維、ビタミンE、ビタミンB1等)をまるごと摂取できますが、食物繊維が豊富な分、ぽそぽそ、ぷちぷちとした食感に。

 炊き方も玄米向けの炊き方が必要です。 

右の写真は玄米を拡大したものですが、

輸入時は、この玄米の状態で保存されています

 写真にあるこの茶色い状態が玄米、表面が糠層です。

 先端の白いポチッが胚芽で、ここから芽が出てきます。ココに栄養がたくさんつまっています。

  稲造米は日本輸出~配達当日まで、この玄米の状態で冷温保存。劣化をゆるやかに。

 

胚芽精米

 稲造米穀店は、「胚芽精米」をおすすめします。玄米のぽそぽそ要因となる繊維質(ぬか層)を半分程度に削っている分、大変食べやすくなっており、ビタミンEやB1に関しても、白米の4~8倍程度含有されています。

 稲造米穀店の胚芽精米は7分に近いので、かなり食べやすくなっています。

 白米と同じ炊き方で美味しく食べられます。

 

黒米朝紫

 もち米の玄米ですが、柔らかいので食べやすいのが特徴です。 

 黒い色の主成分は何といっても、抗酸化物質ポリフェノール。炊飯すると、それがが溶けだして、お米が紫色になります。

 白米や胚芽精米1合に対して、大さじ1杯程度混ぜながら炊飯されることをおすすめします。

 玄米ですので、炊く分だけ浸水しておくのがおすすめです。

 

もち麦(くすもち二条)

 2019年新登場、ライトイエローが鮮やかな、もちむぎ新品種です。

 100g中10gが食物繊維。うち、6.7gが免疫細胞を活性化させるβグルカン。玄米が、水を吸って膨張し、腸内をクリーンにする不溶性食物繊維。こちらは善玉菌のエサとなる、不溶性食物繊維がメインです。

 押麦や九品種のもち麦にありがちな、麦独特のにおいもクセもなし。ごはんの風味をお邪魔せず、食感を存分に楽しめる透明な味わいです。

 

発芽玄米

 通常は、柔らかくするための、金ザル研ぎや長時間の浸水が必要な玄米。

  玄米比5倍近くのGABAを含む発芽玄米を、高温蒸気と高周波によりアルファ化(デンプン化)し、さらに乾燥させて食べやすくしています。

 GABAとは、脳内で働く抑制性の神経伝達物質です。日頃の穏やかさを失っている場合、こういう栄養素が不足しているのかも。

  白米にそのまま混ぜてお召し上がりいただけます。

 


 

  ちなみに、玄米を水につけておくと、プクプクと泡が出てきます。玄米には胚芽がついていて、生きていることの証です。お米の栄養素の66%は、この胚芽につまっています。

 健康・美容食品として注目をあつめ、その栄養的高付加価値のゆえに、値段まで妙に高い玄米、単なる精米前のお米なので、白米より値段が高いなんて魔訶不思議に思われるかもしれませんが、実は食用玄米にするために白米より手間ひまかかります。

腸内環境を整えてくれる食物繊維

 玄米には白米の8.8倍(5.3g、ごはん150g=1合あたり)もの食物繊維が含まれています。ぶつき米は白米の4.6倍です。ちなみに、1日に必要とされる食物繊維の量は、18歳以上の女性で20gです。腸内環境がよくなると便秘も解消され、体全体に大変な好影響をもたらし、第一印象から輝いて見えるようになります。

 お肌がピカピカに輝き、思わず振り返ってしまうような人を街で見かけると、

 「腸内環境バツグンだな」

 と思わずにはいられません。

 細胞の再生に不可欠なビタミンE

 毛細血管を拡張することによる血行の促進、つまり新陳代謝の活性化で肌にツヤと張りを提供するのも、このビタミンEです。抗酸化作用により、美肌効果がある。玄米の場合、白米の3.7倍(100gあたり1.1mg)のビタミンEを含んでいます。1日の必要摂取量は8mgです。

  ビタミンEは、不妊にも効果のあるビタミンであることがわかっています。ホルモンバランスも安定するとのこと。

  若々しく、凛とした人を街で見かけると、

  「ビタミンEの血行促進と抗酸化作用により、新陳代謝が極めて優れているに違いない」

と思わずにはいられません。

糖質(でんぷん質)をエネルギーに変換するビタミンB1

 ごはんを食べて、それが効率よくエネルギーに変換されなければ、脂肪として蓄えられてしまいます。

 変換効率の悪さは、イライラ、疲れやすさをもたらします。疲れた時、ニキビや肌荒れに超効くチョコラBB(エーザイ製薬)には、ビタミンB群がたくさん入っています。玄米には、白米の4.8倍(100グラムあたり0.24mg)ものビタミンB1が含まれています。1日に必要とされる摂取量は0.8mgです。 

 「ハッ!」と時をとめてしまうような人を街で見かけると、

  「ビタミンB1による糖質エネルギー変換が実にスムーズで…」

  もういいですね 笑 

  いつまでも若々しくきれいな人というのは、日頃から食物繊維、ビタミンB1、ビタミンEといった栄養素を体内で吸収しやすく気を遣っているのかもしれませんね。

 他にも、カリウム、マグネシウム、鉄、リン…と必須ミネラルが白米の4倍強含まれている玄米です。ぶつき米になると、5,6割といったところでしょうか。

 *文中のデータは「日本人の食事摂取基準2010年版)を参考にしています

玄米・胚芽精米と血糖値上昇率について

食べながらダイエットするには、玄米と胚芽精米が一番!!

 玄米/ぶつき米には、豊富な水溶性食物繊維が含まれています。そのおかげで、白米より消化が遅く、糖質の血中濃度を調整するインシュリンの分泌も緩やかになります。

 ブドウ糖を摂取したときの血糖値上昇率(IG値)を100とする場合、白米のIG値は86です。一方、玄米は56、ぶつき米は58と、白米とはかなり異なります。

 インシュリンの分泌が多すぎると、それは糖尿病の原因になります。つまり、低インシュリンを心がけた食事をすることが糖尿病の予防になるわけです。 

 また、消化が遅く、満腹中枢が長い間刺激され得るため、玄米/ぶつき米食は白米に比べて腹持ちがよく、脳への糖質エネルギーの供給も緩やかであるため、集中力も持続しやすいと言われています。

 特に、ぶつき米は舌触りや甘みこそ白米には及びませんが、その栄養度と食べやすさを考慮すれば、白米に負けるものではありません。

  ぜひ騙されたと思って、一度ためしてみてください。白米では物足りなくなってしまいます。

 白米食が一般的になったのは、実は戦後からです。

  昔は精米機の質も悪く、短時間で大量に精米することは無理でした。玄米を一升瓶に入れて、子供がひたすら棒か何かでつつくことで、時間をかけて白米化していたようです。

 そのように手間ひまのかかるものは、貴族や殿様の食べ物でした。食べやすい白米は贅沢食でした。反面、ビタミンはほとんど含まれず、大部分がエネルギー源となるでんぷん質ですから、おいしい割には栄養価に乏しいのです。

 そのため、昔は、実は白米が生活習慣病最大の原因の1つとなっていました。肥満や糖分の取りすぎに起因する今の糖尿病等とは異なり、昔は「脚気」という病気がそれに該当しました。 

 脚気(かっけ)は、ビタミンB不足に起因し、身体に様々な障害が出てくる病気です。コロンブスの大航海時代、野菜が不足する船員さんは、常にこの脚気に悩まされていたようです。

  玄米には、ビタミンB1とビタミンEが、白米の5倍から6倍も含まれています。白米は、食べやすくするために玄米の表面を削ってしまいます。その削った部分に、このビタミン類のほとんどが含まれています。

 白米食中心だった殿様や貴族はビタミン不足で病気になりやすく、質素で貧しいと思われていた農民や町人は玄米を食べていたために、脚気とは無縁であったといわれています。

 また、日露戦争の頃にも大変面白いエピソードがあります。

 日本軍は、兵糧に白米を支給していました。ところが、いざ戦場に行くと、ビタミン不足による脚気によって、満足に戦えない兵士が続出したといわれています。当時の庶民は栄養の大半を1日に玄米4合から摂取していた時代。兵糧には、白米よりも玄米が望ましいようでした。

 どうも気力がわかない、体がだるい...それらは実は脚気の症状であり、一見満ち足りているものと思われる食生活でも、実は単純に栄養不足なのかもしれません。

 宮沢賢治の時代、人々は「一日に玄米四合と味噌と少しの野菜」を常日頃食べていましたが、実際のところ、それで必要栄養素は十分満たしていたようです。

 玄米4合は米600gで、100グラムに6.5グラムのたんぱく質ですから、それだけで約40グラムのたんぱく質、味噌は大豆食で、それにもたんぱく質が。「少しの野菜」には、今の規格品野菜とは異なり、無農薬無化学肥料100%有機野菜でしたので、見た目は悪くても非常に甘みがあって栄養満点だったといわれています。

先天的に食い意地の強そうな真ん中の汚らしいのが実は私だ、と祖父が言い張っておりまして…教科書にも載って一躍時の人になりました(笑)貧しい東北の農村です
先天的に食い意地の強そうな真ん中の汚らしいのが実は私だ、と祖父が言い張っておりまして…教科書にも載って一躍時の人になりました(笑)貧しい東北の農村です

 貧しい子供がマナ大根をかじる写真が有名ですが、実は物凄く栄養価の高いオヤツだったわけです。

 ただし、絶対量が少ないため、カロリーが不足していたかもしれません。もっとも、昔は腹の出た人などいなかったから、肥満よりもよほど健康的だったようです。

 面白い給食エピソードがあります。

 九州のとある幼稚園では、食育の一環として給食は玄米食にしているのだそうです。すると、ごはんが硬いものだから子供は自然によくかんで食べるようになる。顎がしっかりすることで脳の座りもよくなります。

   ビタミン豊富な、ある意味贅沢な給食に、

 「子供がホントに風邪を引かなくなりましたよね~」

と、20代後半から30代前半くらいのお母さんたちも、びっくりしているのだそうです。インタビューに応えていた顔がマジだったので、やらせではないと思います。

 給食代は高くなっても、医療費がその分浮いている。子供にとって、どっちがいいかという話ですね。

 玄米食で気力がみなぎり、精神も安定した子供とか、多いのかもしれませんね。

 ところで、人間の性格は3歳までに決定されるのと同様、人間の舌も、幼児時代にその基本を形成するといわれています。舌の味を感じる器官であるブツブツ(みらい)の成長のピークは12歳です。よって、小学生の頃に覚えた味が、その子の味のピークなのですよ、お母さん!!

 健康的な、よく調理された玄米/ぶつき米入りごはんを食べて育った子供と、安いだけの外国の白米を食べて育った子供と、おそらく将来食べるものも全然違ってくるのだろうと、私は非常に強く思います。

 食の格差社会。まあ、私のように「米にうるさいおじさん」というのがおりますが、そのおじさんの子供時代は、食生活が非常に豊かだったのだと思います。

 したがって、子供には美味しいものはもちろん、強めの香辛料のホーカー食や外米、あるいはマクドナルドやジャンクフードだけではなく、愛情込めて調理された、日本のお米を使った(できれば弊社のお米を!)母親の和食で育ってほしいと、同じ日本人としては願わずにはいられません。